Q&A

緑化システム HOME>Q&A>建物断熱に効果はありますか?

Q&A

建物断熱に効果はありますか?

日除けとしての効果はすべての壁面緑化工法に期待できます。
壁面緑化のうち基盤造成型の場合、屋上緑化と同様の吸熱効果を得ることも可能です。

日射を遮蔽する効果
建物壁面は屋上面ほど高温化するわけではありませんが、西日に直面した壁では夏の夕方、表面温度が40~50℃に達することがあります。壁面には屋上面ほどしっかりとした断熱が施されていないことが多いので、この西日の影響が室内に強く現れる建物もあります。このような場合緑化することにより、建物内部の熱貫流を低減させることができます。プレハブのように壁体が薄い建物の場合、特に効果が大きく発揮されます。壁面緑化された建物では、緑化面を通過して建物壁に達する日射量は5%以下にまで減少します。この「日傘効果」による日射の遮蔽が、壁面緑化による建物断熱のおもな要因となっています。
植栽基盤による建物吸熱
屋上緑化の場合、植栽基盤が屋上スラブ面に密着しているため、土壌温度が建物温度よりも低温の場合には、建物の熱を吸い出す働きをします。
プレハブ建物のような場合、建物壁面から熱流入量が大きく緑化した屋上面が室温よりも低温となることもあります。このような場合に天井面の熱の移動を測定すると、非常に大量の熱が天井面から外側へ移動していることがわかります。
これに対し、ツタを這わせるような従来工法の壁面緑化では、壁体と植物体の間に空気層があるだけなので、外壁面の温度はその時の外気温と同じか、わずかに低い程度に留まります。したがって積極的に冷やすといった効果は期待できません。壁面緑化の手法の一つとして基盤造成型の壁面緑化の場合には、屋上緑化と同様に、外部の熱を吸い出す効果も期待できます。