壁面緑化には、ヒートアイランド現象の緩和、建物断熱性の向上、
熱中症の予防など都市部においては、多大な効果を有していることがわかっています。
地球温暖化に対する環境負荷低減策としても関心が高まっており、壁面を緑で覆うことで表面温度が下がり、冷房負荷の低減につながります。
また周辺環境への熱の照り返しを防止する効果があります。
建築物表面の意匠性が向上することで、景観や集客力の向上などの効果も期待できます。近年においては屋上・壁面の緑化が注目され、現在官民で様々な取り組みが進められています。
- 壁面緑化による効果
- 壁面緑化に限らず、都市緑化による環境改善効果は幅広く発揮されております。
このようにそれぞれの効果には、建築的、工学的な代用品もあります。
大気浄化や騒音低減効果に関しては、これらの人為的に作られた資材では、壁面緑化に比べ大きく劣る性能しか持ち合わせておりません。
ただひとつ装置するだけで幅広い効果を獲得することができるということが「壁面緑化」の最大の特徴であり、利点でもあります。
- また、鳥類や昆虫類の採餌や営巣の場所を提供するといった、生態系の回復効果、 緑を見ることで眼精疲労を低減させるといった生理的効果、心の安らぎや精神疲労の回復 といった心理的効果など、人工的な装置では代替困難な様々な効果も同時に得られます。ヒートアイランド現象の軽減といった一つの問題だけに絞ってしまうと 壁面緑化は最善の選択肢にはならないのかもしれません。
緑はもともと都市景観を向上するうえでは欠かせないものです。 例え大量に設置したとしても景観を損なうことはありません。「壁面緑化」は無理なく都市に設置できる、 最も使い勝手の良い環境改善装置といっても過言ではないでしょう。